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ナルトサワギク

1月18日(月)

 淡路景観園芸学校の講座も、後2カ月となりました。3月には研究発表をしなければなりません。
 という訳で、一緒に通っているNさんと合同で、ナルトサワギクについてレポートしようと相談しています。10月に「特定外来生物」についての講義があり、勉強した者の責務として、ささやかでも何か行動したいと、思ってもいるからです。
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今日はその手始めに、我が家の近くを歩いてみました。
 空き家が壊され、更地になって数年が過ぎた空き地です。
 茎が直径1㎝以上ある大株に育っています。
 道を挟んだ向かいの家のプランターにも、種が飛んだのだろうと思われる花が咲いていました。
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 南あわじ市阿万(アマ)の山裾を走る道路の脇です。
 ナルトサワギクの「百段苑」などと笑ってはおれません!
 雑草が枯れつくした真冬なのに、青々とした葉に黄色い花が鮮やかで、延々と続き、知らずに見ればきれいなものです。

 漢字で書けば「鳴門沢菊」。1976年に鳴門市で確認され、サワギクに似ているということで、命名されました。10年後に、鳴門海峡を挟んだ対岸の旧西淡町でも採集されましたが、長いこと正体が分からずにきました。これがマダガスカル原産の毒草だと分かったのは、1996年になってからで、20年が経っていました。
<ナルトサワギクの問題点>
① 牛や馬が食べると中毒を起こし、体重増加率の低下や乳量の低下が見られる。重度の中毒になると、運動失調や、黄疸・慢性的肝硬変など、肝臓障害を引き起こす。
② 他の植物の生長を抑える物質を出す「アレロパシー作用」があり、牧草の生育に影響がある。
③ 多年草で、2、3カ月で花を咲かせるほど生長が早く、周年開花する。年中、綿毛を飛ばし続けるため、広がるのが早い。 

 酪農の国オーストラリアでは、大問題になっているそうですが、南あわじ市の酪農は、ほとんどが輸入飼料なので、当面の問題は、③。異常な繁殖力で、在来種を追いやってしまう点でしょう。山の斜面が一面黄色になっている様子は、実際ぞっとします。
 
 今日は近所を、ナルトサワギクを抜きながら、見て回った後に、市内をドライブ。途中、何人かに折り取った花を見せ、知っているかと聞いてみました。大抵は、見たことはあるけど知らないと言いました。
・雑草やろ。でもきれいやから、時々一輪ざしに挿してるよ。
・牛にやったらあかん草は、昔から知っているけど、これは知らんかった。
・山裾にいっぱいや。法面を緑化しているのじゃないのか。
・個人で採るのは大変やから、島内一斉清掃の時、みんなに言うたらいい。
 
 これ以上の拡大を防ぐためには、みんなにこの問題を広く知らせていく必要があると思いました。
 とりあえず今日はこんなところで・・・・。また報告します。
 

 
by kochira703 | 2010-01-18 22:58 | ナルトサワギク | Comments(0)
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