2015.10.31(土) 晴れ
「風の丘しいある」のシンボルのタワーには、ツルバラが3階まで伸びてきて、今年は地元の商工会だったかが、ワイヤーを設置してくれたとか。バラの衣装をまとった塔が、たくさんの観光客を呼び寄せてくれるようにと願いつつ、高い塔を見上げました。 「風の丘しいある」の元は「メアリーローズガーデン」と言い、イギリスで最も美しいと世界中から観光客が集まる「シシングハースト・キャッスル・ガーデン」をモデルにして、バブル期に造られ、バブルがはじけるとともに閉園したのです。今、そのことを書こうとして、シシングハースト城を検索したら、何だか因縁話のよう。廃墟と化した中世のお城を、1930年代に購入してガーデンを再生させたご夫婦がいたのだとか。 そのことを知らなかったから、雑誌にあった「鈴木美津子さんが紡ぐ 軽井沢の シシングハーストガーデン物語」というタイトルの意味も、正しくは理解できていなかったと思い至り、(好きな花の世界にさえ、知らないことばかり!)と、軽いショックを覚えたことです。 鈴木さんは環境保護の活動もしておられて、園内に山野草の栽培地を作り、将来的には軽井沢や長野の自生種を増やしていくとのこと。アサマフウロの花が一輪だけ咲き残っていました。この花の種をみんなでいただいてきました。まるでゲラニウムのように、花が大きくて華やかです。ウメバチソウにイワシャジン。 ヤマアジサイがいい色をしています。 鈴木さんは、大木が伐採されるのを見るに見かねて、移植するボランティア活動もしておられます。大木を移植するには300万円以上の経費がかかるそうです。「しいある」には都庁からやってきたイチョウがあるとか。(窓から見えているのが、そう?) 植物の命を救う、鈴木さんの活動の根幹にあるお話をうかがったのは、浅間山の噴煙も見えるレストランででした。 「メアリーローズガーデン」は娘さんがよく連れて来てくれた思い出のガーデン。それを救おうと、鬼気迫るほどの戦いを続けてきたのは、医療事故で亡くなった娘さんに、母は遺された日々を精一杯生きたと言えるように、との思いから。「しいある」の由来を質問したことがきっかけで、事故とその後の壮絶な話をお聞きして、娘さんの愛称を冠したガーデン「風の丘しいある」再生への思いの強さ、深さを知りました。
by kochira703
| 2015-10-31 22:52
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Comments(6)
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small-talk at 2015-11-01 00:32
一応、実家が軽井沢にあるので、「風の丘しいある」は、どこかと思い調べてみました。
軽井沢、というよりも、正確には、佐久の方ですね。 確かに窓の外の、浅間山は、左に黒斑山や高峰山などが連なり、軽井沢からとちょっと形が違いますしね。 あっ、別に軽井沢からのが一番、だと言っている訳ではありません(笑) 軽井沢も良いですが( kochira703さんも楽しんで頂ける、タリアセンなどの観光庭園もあります)、佐久、御代田、小諸、と、浅間の麓は良いところが多いですよ。
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ちこ
at 2015-11-01 21:26
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「風の丘しいある」初めて知りました。それを引き継いで復活させておられる素晴らしい行動力に感動しました。私もいつか行ってみたい、お話を聞きたいと思いました。
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kochira703 at 2015-11-01 21:46
small-talkさんは軽井沢のご出身でしたか!
small-talkさんの自然を見る目は、この美しい所で培われたのですね。納得! タリアセンは車窓から偶然見かけました。またいつか行ってみます。 軽井沢から佐久へのバスの中から、浅間山の姿が変わっていくのを眺めましたよ。 軽井沢からだと浅間山の火山らしさがうかがえますね。
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kochira703 at 2015-11-01 21:51
このガーデンの奥にある壮絶な物語と、それを推進力にされた無限大の活動に圧倒されました。
ハナノキは尊敬する陶芸家・小山冨士夫さんが岐阜県土岐市に築かれた「花の木窯」を見に行って大木を見ました。 私の庭に植えればよかったと今だに思っています。
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kochira703 at 2015-11-02 22:16
ハナノキをご存じでしたか!
私は全然知らず、聞かなければ何とかフウの木だと思っていたところでした。 紅葉が美しく、花も咲くのですね。 「花の木窯」を検索して、どなたかが窯の火入れを取材してるブログを、興味深く最後まで読みました。 もの作りに懸ける人生のすごさ。立派な人たちが多いですね。
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